寺報 徳風 掲載記事 「毎日が報恩講」

古来より門徒は親鸞聖人の祥月命日を『報恩講』または『ごしょうき御正忌』と呼び習わし大切にお勤めしてきました。また浄土真宗は「報恩講教団」とも言われ、門徒は各家庭に至るまで皆で報恩講をお勤めするものであるとも言われています。
  その由来は、法然上人の遺言である
『没後二箇条事(もつごにかじょうのこと)』にあります。「私が亡くなった後は、追善仏事ではなく報恩仏事を行うように」という趣旨の言葉を遺され、親鸞聖人滅後の遺弟はその言葉をまもり伝えて聖人の命日を『報恩講』としました。そして今日でも全国のお寺で毎年勤められています。
この遺言にある「追善仏事」とは、旧来の日本仏教にみられる死者の冥福を祈る様な仏事のあり方です。これに対し、法然上人が示された「報恩仏事」とは、亡き人の死を通して、そこに集う者達一人ひとりが阿弥陀如来のお心に遇う事が仏事の本意であり、仏の心に適うのだと記されています。
このことによ由って浄土真宗の仏事は死者の冥福を祈るための仏事ではないと言われています。そして、毎日の仏事のすべてが親鸞聖人や亡き人を通して阿弥陀如来の教えに出遇うための報恩講であるとまで言われてきたのです。(住職記) 寺報徳風第29号より転載

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