おとなの寺子屋講座 その3 お葬式編

もしもに備えて知っておきたい仏事  お葬式編❶

11月25日(日)10:00〜12:00 (終了後にお弁当をお出しします。)

 

枕勤めからお通夜編に続き第3回目はお葬式編❶です。

 今日のお葬式のほとんどは葬祭場で行われるようになり、かつてのように人々が寄り集まって総てを切り盛りしながら、その人の死を見つめてきた地域社会に代わり、現代は葬儀を専門に取り扱う業者にお願いすればその総てを行ってもらえるようになりました。

そのような中で私たちの社会は核家族化によって家族の形態やあり方の変容に伴い、死生観も変化してきたように感じられます。

 人の死を身近に感ずる機会の少ない私たちにとって、葬儀は最も人間の”まことの事実”を知らされる唯一の機会ではないでしょうか。それだけに単に家族を送るためのセレモニーとして葬儀を行うのではなく、”まことの事実”である「生」と「死」を合わせ持って生きている人間に生まれてきたという大切な意義を感じられるところに「仏事としての葬儀式」があるように思います。

 

今日の葬儀場での葬儀段には浄土真宗にそぐわない荘厳も見受けられます。大切なご家族の葬儀ですから門徒の心得として正しい葬儀式の有り方を知っておくことは大切なことです。昨今では斎壇の豪華さばかりが目につくようになりました。しかし、本来の浄士真宗の通夜・葬儀は壇飾りも華美に飾った祭壇もなくいたって簡素なものです。それが現代のような葬儀壇へと変化してきました。遣族の心情として立派な斎壇にしてあげたいという気持ちはよくわかります。しかし、それに執らわれると、何のために通夜・葬儀を行うのか、その大切な意義が見失われてしまいましょう。

時代の流れにより、家族葬、直葬など様々なサービスやスタイルの葬儀も営まれるようにもなりました。様々な演出も見受けられることもあります。大切なことは仏事であるという本質を見失わないようにしたいものです。それと同時に誰のために何が必要で何をするための式なのかを考えておきたいものです。

 

 

コメント
トラックバック
この記事のトラックバックURL