真宗 お寺の掲示板

  • 2009.04.29 Wednesday
  • 09:00
西教寺  長崎県大村市荒瀬町1124番地

               住職:田中 顕昭



「それぞれの感じ方がおもしろい」

 「掲示板の言葉は自己表現の場だと思っていて、こころに引っかかった言葉を載せるようにしているかな。やはり和讃などの聖教の言葉はいいね。自分で思いついた言葉はあまり残らないね」と語るのは、長崎教区第三組西教寺住職の田中顕昭さん。
 お寺のすぐ側には、かつて「キリシタン大名」と呼ばれた大村藩の領主、大村純忠終焉の地があります。大村藩の真宗寺院の多くは切支丹(キリシタン)禁教令と宗旨改のために建てられたものがほとんどです。ここ西教寺もその一寺です。



 明治期に建てられた本堂が老朽化したため、2007年に新しい本堂が建立されるとともに住職に就任されました。まだ一年半の新人住職です。
 「大村という場所は住みやすく良いところ。しかし、そのぶん、のんびりした気質がある。でも良い風に言えば、おおらかというのかな」と語られていました。


『チャンスはピンチの顔をしてやってくる。 ビル・ポーター』



掲示板の言葉は、生まれながら脳性まひの障害をもって生まれたビル・ポーターという人が、障害を抱えながらもアメリカでトップセールスマンになるという話をテレビで見ていたときに、彼がいった言葉だそうです。「障害を抱えている人が語るからいいと思うのかもしれないけれど、人間は窮地にたたされた時、それをどう乗り越えたらいいかってそれぞれ考えるでしょ。だから、そこに答えを持ち込むのではなく、言葉が投げ出せたらいいんじゃないかと思って書いた」とのことです。
 掲示板自体の反応はどうか、住職にお聞きしたところ、以前、親子二人で来て、掲示板の前で熱心に言葉を書き留めていたことがあったそうです。そこで、その二人に何を熱心に書いているのかと尋ねると、「とてもいい言葉なので、書き留めて学校の先生に見せてあげようと思っています」と言われたそうです。
今までに掲示板で好評だったのは、「「忙しい」と言っているときは、なまけている証拠だ」という、安田理深先生の言葉だそうです。住職は、何度もどういう意味か尋ねられ、またある時には、この言葉が気になってわざわざ庫裏まできて尋ねた人もいたそうです。

 掲示板の言葉は、理解しようとすると言葉に突き放される。そんな言葉がかえっていいのかもしれない。今回の取材をとおして思いました。
(長崎教区通信員 亀井 攝)

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