報恩講/おさらい

ただこの信を崇めよ
       -教行信証総序-
報恩講が終わった次の日にお浚い(おさらい)の勤行をします。
結願のお勤め半分の3首(如来大悲の恩徳はまで)を読んで、次の日に残りの半分の3首をお浚いとして読みます。
これをもって報恩講が終了になります。和讃は『不了仏智のしるしには』です。

次の日の和讃からは「仏智疑惑和讃」と呼ばれるもので、「自分はちゃんと修行したんだ」という充実感が、いつでも驕慢の心(自らを誇るこころ)に変わるぞ。という戒めのような和讃です。
”如来よりたまわりたる信心”を、まるで自分の手柄にするような心。そんな爽快感から、自力の心に我々はすぐなるものです。まさに「不了仏智のしるし」です。

報恩講最終日/結願

これで今年の報恩講はおわります。
しかし、これが一年の始まりでもあります。

式次第
<日中>10:00~
  文類正信偈  文類正信偈 行四句目下
  念仏讃    濁五三
  和讃     『三朝浄土の大師等』(三首引)
  廻向     願以此功徳
         『改悔文』  

最終日、結願(けちがん)は法衣をつけます。フィナーレのトリを飾る和讃は「如来大悲の恩徳は」です。


結願法要の後、片付けを行います。そのために参詣したご門徒にはお斎が振る舞われます。その準備で大忙しとなります。












片付けの前にお斎をいただきます。これで報恩講最後のお斎です。




お斎の後は、報恩講のすべての荘厳をといて平常の荘厳に戻します。夕方までかかって華をいけかえます。華方は大変です。









お華束も全部ばらばらにして、皆さんに持って帰っていただきます。









一周間かかった準備も片付けは本当にあっけなく、早いものです。




厨房班はようやく食事。
今日まで約2週間。厨房班は、昼夕のお斎の準備で法話を聞く時間がほとんどありませんでした。
ほぼ毎日違うメニューでお斎をつくっていただきました。とてもおいしかったです。ありがとうございました。
毎回思うのですが、やはり一番の貢献者は厨房班のみなさんではないかと思います。拍手
ごちそうさまでした。そしておつかれさまでした。



明日は『お浚い/おさらい』で、報恩講が終わって息つく暇なく来年の報恩講へ向けて新たに始まることを意味しています。

報恩講六日目/大逮夜

今日は大逮夜。
晨朝(じんじょう)7:00~
   
   文類正信偈 草四句目下
   和讃    『菩提をうまじきひとはみな』
   御文    『御正忌』

<日中>10:00~12:00まで
  文類正信偈  文類正信偈 行四句目下
  念仏讃    濁五三
  和讃     『浄土の大菩提心は』
  廻向     願以此功徳
         『改悔文』    
 

大逮夜(おおたいや)19:30~9:30まで
(※雅楽によるお勤め)
  正信偈    真四句目下
  念仏讃    濁五 
  和讃     「五六億七千万」
  廻向     我説彼尊
 
  法話     若院

夜は雅楽でのお勤めがあり、控えの部屋は、法中でいっぱです。総勢15人。(内陣出仕3・下陣出仕6・楽人6)と萬行寺の報恩講では一番賑やかな日です。


今晩は『お通夜』と呼ばれ、かつては泊まり込んで結願(けちがん=最終日)を迎えることから、27日の法要後にお斎を出します。
今回は参詣が多いようでした。他のお寺からも参詣がありました。

報恩講五日目

式次第
<日中>10:00~
  文類正信偈  文類正信偈 行四句目下
  念仏讃    濁五三
  和讃     『いつつの不思議をとくなかに』
  廻向     願以此功徳
         『改悔文』    







今日の日中から益田惠真師のお話です。
益田師は去年から来ていただいています。長崎教区第2組、報恩寺のご住職です。




式次第
<逮夜>19:30~
  正信偈    行四句目下
  念仏讃    濁五
  和讃     高僧和讃十六『専修のひとをほむるには』
  廻向     我説彼尊功徳事
         『改悔文』    

報恩講四日目/中日

式次第
<晨朝> 7:00~
  文類正信偈  草四句目下
  念仏讃    濁三
  和讃     『本師龍樹菩薩は』
  廻向     世尊我一心
  御文     「三箇条」



萬行寺の本堂は東向きにたてられています。
この時期はちょうど8時頃になると朝日が本尊を照らします。
夏の時期はちょうど和讃に入るところで朝日が差し込みます。
なかなかいい感じです。


今日の日中で岡本先生の法話は終わり。
岡本先生の法話はこれまで話してきたことのまとめ。
教典で言うところの「流通文」(るずうぶん)にあたります。

式次第
<中日中>10:00~
  文類正信偈  文類正信偈 行四句目下
  念仏讃    濁五三
  和讃     『生死の苦海ほとりなし』
  廻向     願以此功徳
         『改悔文』    



夜は親鸞聖人の御生涯の物語が書かれた絵巻物が拝読されます。御伝抄は宗祖親鸞聖人の曾孫にあたる第三代覚如上人(かくにょしょうにん)が、聖人の遺徳を讃仰するために、の33回忌にあたる建仁2年(1294)、その生涯の行蹟を数段にまとめて記述された詞書(ことばがき)と、数段の詞書に相応する図絵からなる絵巻物として成立しましたが、写伝される過程でその図絵と詞書とが別々にわかれて流布するようになり、この図絵の方を「御絵伝(ごえでん)」、詞書のみを抄出したものを『御伝鈔(ごでんしょう)』と呼ぶようになりました。
御伝抄は上下巻ありますが、二巻読むと時間がかかるために萬行寺では上下を二年に分けて拝読しています。今年は下巻。拝読者は役僧の此松さんです。




本堂の照りを消し、ロウソクの明かりのなか、親鸞聖人の生涯が書かれた御伝鈔が運ばれ、荘厳な雰囲気で拝読されました。
(写真は去年のものです。)



こんな装束を付けて御伝鈔を運んできます。


その後は御伝抄絵説きです。

御伝鈔の絵説きは若院です。絵の部分は本堂の内陣とよばれるところの一番端のところに掛けられています。その絵を一つ一つ解説していただきました。

来年は後半が拝読されます。

報恩講三日目

式次第
<晨朝> 7:00~
  
先、総礼
次、文類正信偈  草四句目下
次、念仏讃    濁三
次、和讃     『尊者阿難座よりたち』
次、廻向     世尊我一心
次、総礼
次、御文     「大阪建立」

式次第
<日中>10:00~
先、総礼
次、文類正信偈  文類正信偈 行四句目下
次、念仏讃    濁五三
次、和讃
     『無碍光仏のひかりには』
次、廻向     願以此功徳
次、総礼
次、『改悔文』    





逮夜(たいや)19:30~
先、総礼
次、正信偈    真四句目下
次、念仏讃    濁五 
次、和讃     「十方微塵世界の」
次、廻向     我説彼尊
次、総礼
次、『改悔文』
  法話     岡本英夫 師(島根県浜田市 徳泉寺住職)



明日は中日。逮夜(7:30~)には御伝抄の拝読があります。どうぞお参りください。

報恩講二日目

式次第
<晨朝> 7:00~
  文類正信偈  草四句目下
  念仏讃    濁三
  和讃     『安楽仏土の荘厳は』
  廻向     世尊我一心
  御文     「毎年不缺」

式次第
<日中>10:00~
  文類正信偈  文類正信偈 行四句目下
  念仏讃    濁五三
  和讃     『自余の九方の仏国は』
  廻向     願以此功徳
         『改悔文』    
 <法話>


 









逮夜(たいや)19:30~

  正信偈    真四句目下
  念仏讃    濁五 
  和讃     「神力自在なることは」
  廻向     我説彼尊
  『改悔文』

  法話     岡本英夫 師(島根県浜田市 徳泉寺住職)

報恩講初日


式次第
<晨朝> 7:00~
  文類正信偈  草四句目下
  念仏讃    濁三
  和讃     道光明朗超絶せり
  廻向     世尊我一心
  御文     「中古已来」

<初日中> 10:00~

 登高座
  『伽陀』   稽首天人
  『報恩講私記』
  『伽陀』   直入弥陀
  下高座
  文類正信偈  草四句目下(早)
  念仏讃    濁五 
  和讃     「光明月日に勝過して」
  廻向     願以此功徳
  『改悔文』

  法話     萬行寺住職

報恩講準備最終日

いよいよ準備最終日。
きょう全ての報恩講用の仏具を荘厳して明日の初日に備えます。




まずは前卓(まえじょく)に水引(みずひき)とよばれるベースの布をしきます。


その上に打敷きをしきます。この三角の布です。今回は青色の打敷です。(去年は赤でした)





完成!

報恩講準備六日目

報恩講の準備はあすで全て終わります。

華とお華束(おけそく)は今日で仕上がりです。


一つずつチェックしながらやっていきます。

全て終了した後、打ち上げをしました。おつかれさまでした。
囲炉裏端でにぎやかな声が遅くまで聞こえていました。

報恩講準備五日目

今日は一番賑やかな日です。
お華束(おけそく)の餅つきです。浜田と浦郷の門徒さん総勢約70人で、お華束(おけそく)用の餅6000個と、お華束をつくりました。
「餅つき」とと聞けば、ぺったんぺったんと碓と杵でついているシーンを想像します。かつてはそうしていましたが、今では機械が代わってやってくれます。しかし、便利になるのもまた考えものです。しょんぼり
現代は機械によって仕事を奪われるともいわれる時代です。そういう意味では「便利」という事は問題でもあります。



「これまでの報恩講の写真」

まず洗った餅米を外で蒸します。




蒸したものを機械でついて、人海戦術で延ばしてくり抜いていきます。


延ばしているところ。


くり抜きます。


一つずつ並べていきます。くり抜く餅の数は2000個近くです。次から次にどんどんやってきます。






今日は萬行寺が一番賑わう日です。どこにいっても人ばかりです。

かつては餅つきといえば、ぺったんぺったんと碓と杵でついていました。しかし時代は変わり今では機械が変わってやってくれます。しかし、便利になるのもまた考えものです。しょんぼり



 とはいっても、やっぱり手はかかります。昔から餅つきの担当は萬行寺のお膝元・浜田郷です。人が多くかかるところは浜田です、沢山集まってきます。
一個一個丸めるのは時間がかかるので、くり抜いていききます。餅の形は3種類。




つきあがった餅をちぎって量ります。ここでは、毎年本職の腕が光ります頼もしい。
やっぱり人の手でやらなければ・・・・。餅は自分で勝手にまるくなったりしません。形状記憶の餅でもあれば別ですが・・・・。鏡もち





全部で約5200個ほどの餅を丸めて、筒を半分に切ったもので整形して乾かします。
みんなやっぱりベテランです。昨日教やったのではそうそう出来ないものです。とはいっても一年に一回のものですから、勘を取り戻すのには時間がかかるようですが。





外では蒔を使ってセイロで餅米を蒸します。


蒸し上がるまでは火をくべながらお茶を飲みながら一休み。ここではいつもの人たちが火の番です。


本堂ではお華と同時進行で浦郷の人たちがお華足(けそく)の準備をしています。

まず餅についた粉を一つ一つ落としていきます。なかなか大変な作業です。



餅を串に刺していきます。


浦郷の人たちは報恩講になくてはならない一番の立役者です。年末のすす払いから、お華束つくりなど主要な仕事はおおよそ浦郷の人たちが昔からやってくれています。かつては仏華も浦郷の人たちが中心になってやっていたことがありました。お華足つくりは熟練の技が必要です。道具も長い間かけて改良されました。本当なら何日もかかるお華足ですが、ほぼ一日半で色付けまでできるようになりました。以前にいたお華足方が職人集団であるとき「日本一のお華足をつくる」といいだしてから、全ての道具の改良や本山で研修を受けたりして勉強したおけげで、今のスタイルになりました。いまでもやっぱり熟練した腕が要求されます。



お華足に使うみかんは塩床の最高級品を使います。今年は不作らしいのですが、それでも値段はそこそこいいようです。






華方の作業もこれで3日目。

報恩講準備四日目

華も立ち始め、明日は餅つきがありいよいよお華束(おけそく)とよばれる餅飾りつくりがはじまります。
それが出そろえば、おおよその荘厳は手を付けた事になります。

萬行寺の報恩講がいつ頃から一週間勤まることになったのかは分かりません。しかし、長崎の寺院が伝統的に一週間勤めているところが多いのは不思議だとおもっています。かつての長崎教区内の大谷派寺院では、おおよその寺が一週間の報恩講を厳修して賑わっていたとも聞いています。現在では、西光寺(福田)・専念寺(有家)・福浄寺(川棚)・浄満寺(式見)萬行寺の5カ寺だけです。